人類は自らの文明を高度に発達させてきましたが、それと引き換えに様々な矛盾や病が出現したのも事実です。
社会が複雑になるにつれ、私たちの心も同じように複雑で繊細になってきたのかもしれません。
アメリカでは毎年4000万人が罹患している不安障害
精神障害というと、周りの人だけでなく本人でさえ拒否反応を示し、なかなかそれを認められないことがあるようです。
といっても不安障害はれっきとした病気の一つで、アメリカでは毎年4000万人が罹患しており、通院して治療を受けているということです。出典
全世界でも20人に1人ないしは2人が不安障害を抱えています。
つまり、私たちの誰もがかかる可能性はあり、知人や家族の中でこの障害を抱えている人がいたとしても全く不思議ではありません。
もし知人や家族が不安障害を抱えていたら
では、もし知人や家族が不安障害を抱えていたとしたら私たちに何か出来ることがあるのでしょうか。
インターネット上では様々な解説や、治療法について説明されています。
しかしそもそもこの病気は現代社会の中で激増しており、人との関わりから発症する可能性も大いにあるのです。
つまり治療の過程でも、周りの理解やケアを必要とします。
多くの不安障害を抱える患者は、症状がかなり進行してから病院に駆け込むことが少なくありません。
その理由の1つに挙げられるのが、恥ずかしさやきまり悪さです。
もし周りに知られたら、他の人は自分のことをどう思うだろう、といった気持ちが治療を遅らせてしまい、本人の感情もより不安定になりがちです。
しかしもし周りのサポートがあれば回復は早まるに違いありません。
よく話を聞いてあげる
周りの私たちができることは何か。それはよく話を聞いてあげることです。
黙って話を聞くだけでも、相手はその気持ちを感じ取ることができます。
周りで不安障害の人をサポートしましょう
特に大事なのが、家族と職場のサポートです。
自分が不安障害だと分かった時は、大抵の人が他人に打ち明けるべきか迷うといいます。
不安障害にかかりやすい人が、頑張り屋だったり、完璧主義であることも多いので、周りの目が気になりやすいのもかも知れません。
早めの声掛けが本人を救う
パニック障害や、強迫性障害は他人でも明らかに分かる症状があるので、周りの人間は気づきやすいですが、全般性不安障害やあがり症、恐怖症などの場合は、本人が原因を意識的に避けたりしがちです。
その結果周りもなかなか気づかないことも多いようです。
しかし先程も書いた通り、不安障害は誰でもかかりうる病気です。
もし何らかのサインが出ていたら、早めの声掛けが本人を救うことになります。
不安障害と人の長所は表裏一体
不安障害にかかりやすい性格のタイプというのは存在します。
しかもその性格は、その人の持つ個性であり、実はその人の長所と表裏一体になっていることが少なくありません。
気になったことをずっと考えてしまうタイプの人は、本来は優秀で向上心のある人なのかも知れません。
また神経質な一面を持つ人は、本来繊細でよく気がつく人で、面倒見の良い人も多いです。
ですから不安障害にかかりやすい性格、というのは本人や周りが否定することができないものです。
不安障害にも「がんばれ」は禁物
うつ病にも言えることですが、「がんばれ」というような励まし方は禁物です。
治療は我慢が肝心ですので、周りもじっくり向き合ってケアしましょう。
周りが最も避けたいのは、本人に気合がたりない、とか性格が弱いといって責めることです。
本人の気質以外にも、患者がこれまで接してきた社会や人間関係にも直接的、間接的な原因があるのです。
それを認めた上で、無理強いをせず寄り添う姿勢が必要です。
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